2019.06.21ワキサカコウジ
ワキサカコウジのなりゆき観光コラム「こんつわバンコック」 ~インスタ映えスポットに行ってみる~
インスタ映えとは、instagramに写真を投稿する際に、おしゃれで見映えが良く……なんて説明はもはや不要でしょうか。いわゆるインスタ女子達は、日々「映える」写真を研究し、より多くの「いいね!」を貰う事に夢中ですよね。もちろん仲間内の付き合いも大事ですので「いいね!」を貰ったら、自分も「いいね!」を返すのが日課。そして毎日、流れ作業で知人の投稿に「いいね!」をしていくうちに、もはや何がいいのか悪いのか、そもそもいいねって何なのか、え?言い値でいいの?、いいないいな人間ていいな……などとパニクらない人間のみがインスタグラマーと呼ばれるんだそうです。
だとかそんな事はどうでもよくて、今回はそんなインスタ女子に人気のスポットに行ってみたよ、の巻。情報を元に向かったのは、バンコクのBTSウタカート駅からタクシーで20分ほどのところにある『ワット・パクナム』です。ここはなんとアユタヤ時代に設立されたという由緒ある寺院で、目玉は敷地内にそびえ立つ、高さ80mの大仏塔(あのワット・アルンは75mですってよ、奥さま)。外観に迫力があるのはもちろんですが、実はインスタ映えスポットはその仏塔の中なのであります。1階〜4階までは瞑想場、金製の仏像の展示室、博物館などになっていますが、最上階の5階が、ワット・パクナム最大のハイライト。フロアの真ん中には緑色のガラスで作られた美しい塔(仏舎利奉安塔)があり、半球状になった天井には仏伝図(仏陀の生涯を現す)が描かれているのです。そしてそれがなんともサイケデリック&宇宙感!高円寺辺りの古着屋の店員さんはだいたいこんな感じのシャツを着ていると思います。水タバコも吸ってるでしょうね。
などと言ってる場合ではなく、早速僕もカメラを起動したのであります。その結果は写真を見て頂くとして……周りにはやはり日本人の女子も何組かいて、本当に「映える」とか言っていたのが印象的でした。ちょっぴり非日常感も味わえるので、ボーっとしに行くだけでもお薦めの寺院です。
ちなみにですが、「インスタ映え」という言葉は2017年の新語・流行語大賞。SNSの流行のサイクルは早いので、近いうちに廃れるかもしれませんよね。いまだに「マイミク」がどうのこうの言ってる同級生 (40代・ベッカムヘア)もいて、その時の止まりっぷりに悪寒がするので、その辺だけは敏感にしておきたいです。
ワキサカコウジ 武蔵野美術大学卒業後、イラストレーターとなり、各種媒体にて活躍。「週刊文春」「MEN’S CLUB」といった雑誌での挿絵連載の他に、近年では雑誌「an・an」でコラム連載を持つなど、執筆活動も行う。鳥を見るのが好き。 ワキサカコウジのブログはこちら